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S&P500に月3万円を10年積立したら? 360万円が1,004万円(2.79倍)、円安が上乗せ

2016年10月から毎月3万円をS&P500・ナスダック100・日経平均に積み立てた場合の2026年9月25日時点の円建て評価額をシミュレーション。S&P500は360万円が1,004万円(2.79倍)。ドル建てなら2.19倍で、差は円安です。20年、評価時点、一括投資、新NISAと課税口座の違いも数字で確認します。

CapsWindow公開:
米国株積立投資NISA円安為替

「S&P500に毎月コツコツ積み立てる」は、新NISAで最もよく聞く投資方法の一つです。では10年前から毎月3万円を積み立てていた人は、いまいくら持っているのでしょうか。円で買って円で評価する前提で、為替まで含めて計算しました。同じ金額をナスダック100と日経平均に積み立てた場合も並べています。

S&P500に毎月3万円を10年積み立てたら、いくらになった?

2016年10月から2026年9月まで毎月3万円、120回(元本360万円)S&P500を買っていた場合、2026年9月25日の評価額は約1,004万円、元本の2.79倍です。積み立てた日付を反映した年率リターン(内部収益率)は19.5%でした(FRED SP500、DEXJPUSからCapsWindow算出)。

360万円 → 1,004万円

S&P500に毎月3万円、2016年10月〜2026年9月の120回。2026年9月25日の終値と1ドル157.18円(H.10)で評価、配当・信託報酬・税金は含みません。

図で見る

S&P500に毎月3万円を10年積み立てたら、いくらになった?

元本に対する倍率

  • S&P5002.79倍
  • ナスダック1003.90倍
  • 日経平均2.44倍

ゼロを基準とする共通の線形目盛です。 下の表から一部の項目を抜粋しています。日付・単位・定義・注意点は元の表と本文を確認してください。

出典 ↓

指数(10年、元本360万円)2026年9月25日の評価額元本に対する倍率年率(内部収益率)
S&P5001,004万円2.79倍19.5%
ナスダック1001,406万円3.90倍25.8%
日経平均880万円2.44倍17.1%

10年で見ると、ナスダック100が最も大きく、S&P500、日経平均の順でした。日経平均(FRED NIKKEI225)は円建ての指数なので、為替の影響を受けません。

計算方法 — 毎月、米国市場の最初の取引日の終値で3万円分を買ったと仮定しました。米国の指数は、その日(日付がない場合は直前の営業日)のH.10レートで円をドルに替えて購入し、指数を小数単位で買えるものとしています。評価は2026年9月25日の終値と同日のH.10レート157.18円です。年率は、毎月の入金日と金額を反映した内部収益率(XIRR)です。実際の投資信託やETFの成績とは一致しません。

20年積み立てると、ナスダック100と日経平均はどうなった?

2006年10月から20年、240回(元本720万円)積み立てた場合、ナスダック100は約9,100万円(12.64倍)、日経平均は約2,839万円(3.94倍)でした。S&P500は、FREDで取得できる日次データが2016年10月以降のため10年のみ計算しています。

指数(20年、元本720万円)2026年9月25日の評価額元本に対する倍率年率(内部収益率)
ナスダック1009,100万円12.64倍21.6%
日経平均2,839万円3.94倍12.2%

10年ではナスダック100と日経平均の差は1.6倍ほど(3.90倍と2.44倍)ですが、20年では3倍以上(12.64倍と3.94倍)に広がります。ナスダック100の20年の結果には、後で見る円安の効果も大きく含まれています。

日経平均の積立は? いつ評価するかで結果はどれだけ変わる?

同じ2016年10月に始めても、評価する日を変えるだけで倍率は大きく動きます。特に日経平均は、2024年末に評価すると1.60倍でした。

評価日(それまでの元本)S&P500ナスダック100日経平均
2024年12月末(297万円)706万円(2.38倍)909万円(3.06倍)476万円(1.60倍)
2025年12月末(333万円)860万円(2.58倍)1,132万円(3.40倍)645万円(1.94倍)
2026年9月25日(360万円)1,004万円(2.79倍)1,406万円(3.90倍)880万円(2.44倍)

日経平均は2024年12月30日、2025年12月30日の終値で評価しています(FREDのデータがある日)。為替は2024年12月31日が157.37円、2025年12月31日が156.80円、2026年9月25日が157.18円で、この3時点ではほとんど変わっていません。つまり米国株の倍率の伸びは、ほぼ株価そのものによるものです。

日経平均は2024年12月30日の39,894.54から2026年9月25日の66,364.20へ約66%上昇しました(計算)。この1年9か月で、8年あまり積み立てた分の倍率が1.60倍から2.44倍に変わっています。積立は「毎月同じように買う」方法ですが、最終的な結果は終盤の相場に強く左右されます。

円安は積立の成績をどれだけ押し上げた?

S&P500の10年積立では、円安が円建ての結果を約27%押し上げました。ドル建てでは2.19倍ですが、円建てでは2.79倍です。

S&P500・10年積立ドル建て円建て
投入した金額29,126ドル360万円
2026年9月25日の評価額63,897ドル1,004万円
元本に対する倍率2.19倍2.79倍
為替レート平均購入レート 123.60円評価日 157.18円

円建ての倍率は「ドル建ての倍率 ×(評価日のレート ÷ 平均購入レート)」でおおむね説明できます。157.18 ÷ 123.60 ≒ 1.27 なので、2.19倍 × 1.27 ≒ 2.79倍です。ナスダック100の10年でも、ドル建て3.07倍が円建て3.90倍になっています。

20年ではこの効果がさらに大きくなります。ナスダック100の20年積立は、240回の平均購入レートが109.10円で、評価日の157.18円との差は約44%です。ドル建て8.77倍(65,997ドル→578,952ドル)が、円建てでは12.64倍になりました。

毎月同じ円額で買う積立は、円高の月にはドルを多く、円安の月には少なく買うため、購入レートも平均化されます。ただし評価日(売る日)のレートは平均化されません。評価日に円高になっていれば、同じ計算で結果は小さくなります。過去のドル円の年平均はドル円の年平均推移、円安局面ごとのドル建てと円建ての差は円安で米国株の円建てリターンは?で確認できます。

オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))も、円換算ベースの指数に連動し、原則として為替ヘッジを行わない投資信託です。組み入れている外国株の部分は、S&P500と同じ方向に円安・円高の影響を受けます。この記事ではオルカンの指数そのものは計算していません。

一括投資なら、積立より増えていた?

上昇が続いたこの10年では、一括投資のほうが大きくなりました。360万円を2016年10月3日に一度に買っていた場合の2026年9月25日の評価額は次のとおりです。

360万円2016年10月3日に一括10年かけて積立
S&P5001,997万円(5.55倍)1,004万円(2.79倍)
ナスダック1003,505万円(9.74倍)1,406万円(3.90倍)
日経平均1,439万円(4.00倍)880万円(2.44倍)

S&P500の一括投資は、1ドル101.54円の円高のときにドルへ替えた点も有利に働きました。ただし、これは公平な比較ではありません。一括投資は最初に360万円が必要で、積立は平均すると資金が約5年遅れて市場に入ります。毎月の給料から投資する多くの人にとって現実的なのは積立です。積立の利点は利益を最大にすることではなく、高値で全額を買ってしまうリスクを避け、下落局面でも買い続けやすいことにあります。

新NISAと課税口座では、手取りはどう変わる?

新NISAの枠内なら売却益に日本の税金はかからず、課税口座なら利益に20.315%がかかります(2026年10月時点の制度)。

金融庁によると、2024年1月に始まった新NISAの枠は次のとおりです。月3万円(年36万円)の積立は、つみたて投資枠だけで収まります。

新NISAの枠内容
つみたて投資枠年120万円
成長投資枠年240万円
非課税保有限度額(生涯)1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
非課税で保有できる期間無期限
その他両方の枠を併用可能。売却すると、その簿価(取得金額)分の枠が復活して再利用可能

この記事の試算期間(2016年10月〜)の大部分は新NISAが始まる前です。当時の制度で同じように非課税になったとは限らない点に注意してください。

課税口座では、国税庁によると上場株式等の譲渡益に所得税15%と住民税5%がかかり、さらに所得税額の2.1%の復興特別所得税が加わるため、合計20.315%です。この記事の10年積立を課税口座で一度に売ったと仮定すると、次のようになります。

10年積立、一度に全額売却と仮定税引前税金(20.315%)税引後
S&P5001,004万円約131万円約873万円
ナスダック1001,406万円約212万円約1,193万円
日経平均880万円約106万円約774万円

税金は(評価額−元本)×20.315%で計算した概算です。新NISAの枠内であれば、この税金はかかりません。

米国株を直接持つ場合、配当には米国で源泉税がかかります。日米租税条約では、持株割合10%未満の配当の源泉地国課税は10%です。課税口座では確定申告で外国税額控除を受けられる場合がありますが、国税庁はNISAなど非課税口座内の配当に課された外国税を控除の対象外としています。

実際の投資信託の成績とは何が違う? — たとえばeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、S&P500指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果をめざし、原則として為替ヘッジを行いません。投資信託の中では、受け取った配当はファンドの資産として運用に回り、基準価額は運用管理費用(信託報酬)控除後の値です。この記事は配当を含まない価格指数で計算しているため、実際のインデックス投信は配当の分だけ高く、信託報酬などのコストの分だけ低くなります。個別ファンドの実績値はここでは扱っていません。

この試算をそのまま当てはめてはいけない場合

この記事の数字は、2016〜2026年という特定の期間に起きたことの記録です。米国株が強く、円安も進んだ期間であり、同じ倍率や年率が今後も続くことを示すものではありません。

この計算の前提 — S&P500、ナスダック100、日経平均はいずれも配当を含まない価格指数です。為替は米連邦準備制度のH.10(ニューヨーク正午の参照レート)で、銀行や証券会社の為替レート・為替手数料、信託報酬、売買手数料、税金は含みません。毎月の最初の取引日に指数を小数単位で買えると仮定しています。評価日を変えると結果は大きく変わります。CapsWindowは株価や為替の予想を行っていません。

自分の積立額が、物価やマネーストックと比べてどのくらい増えたのかは、資産の伸びを比べる計算ツールで確かめられます。

自分の資産の伸びを比べる →

よくある質問

S&P500に毎月3万円を10年積み立てると、いくらになりましたか?

2016年10月から2026年9月まで毎月3万円、120回(元本360万円)積み立てた場合、2026年9月25日の円建て評価額は約1,004万円で、元本の2.79倍です。配当を含まない価格指数で、信託報酬・手数料・税金は差し引いていません。過去の記録であり、今後の成績を示すものではありません。

円安は積立の成績にどれくらい影響しましたか?

S&P500の10年積立では、ドル建て2.19倍が円建てでは2.79倍になりました。120回の平均購入レートは1ドル123.60円、評価日2026年9月25日のレートは157.18円で、この約27%の円安がそのまま上乗せされています。評価日に円高になっていれば、同じ割合で結果は小さくなります。

日経平均の積立10年はどうでしたか?

毎月3万円・120回で、2026年9月25日には880万円(2.44倍)でした。ただし2024年末に評価すると、元本297万円に対して476万円(1.60倍)で、S&P500(2.38倍)との差が大きく開いていました。日経平均の結果は2025〜2026年の上昇に大きく左右されています。

一括投資と積立投資では、どちらが良かったですか?

この10年のように上昇が続いた期間では一括投資のほうが大きくなりました。360万円を2016年10月3日に一度にS&P500へ入れていれば約1,997万円(5.55倍)です。ただし一括投資は最初にまとまった資金が必要で、積立は平均すると資金の投入が約5年遅れるため、公平な比較ではありません。

新NISAならこの利益に税金はかかりませんか?

新NISAの非課税保有限度額(生涯1,800万円)の範囲内なら、売却益や分配金に日本の税金はかかりません。月3万円は年36万円で、つみたて投資枠の年120万円に収まります。課税口座では利益に20.315%がかかり、S&P500の例を一度に売ると税金は約131万円です。なお、米国株の配当に米国で課される10%の源泉税は、NISA口座では外国税額控除の対象外です。

出典

  1. FRED — S&P 500(SP500、日次終値) ↗
  2. FRED — NASDAQ 100 Index(NASDAQ100、日次終値) ↗
  3. FRED — Nikkei Stock Average(NIKKEI225、日次終値) ↗
  4. FRED — Japanese Yen to U.S. Dollar Spot Exchange Rate(DEXJPUS、H.10) ↗
  5. 金融庁 — NISAを知る(2024年からの制度) ↗
  6. 国税庁 — No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税) ↗
  7. 国税庁 — No.1240 居住者に係る外国税額控除 ↗
  8. 財務省 — 日米新租税条約の概要(配当の源泉地国課税) ↗
  9. 三菱UFJアセットマネジメント — eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)ファンド情報 ↗
  10. マネックス証券 — eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)ファンド詳細 ↗
  11. CapsWindow — データと算出方法 ↗

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