ドル円の年平均推移 1971〜2026年|2026年は158.54円、1986年以来40年ぶりの円安
1971〜2026年のドル円レートを年ごとに年平均・年中の最も円安・最も円高で一覧にしました(和暦つき)。2026年の年平均は158.54円で、1986年の168.35円以来の円安水準です。歴代の最高値・最安値、為替介入の記録、実質実効為替レート、日銀の17時レートや銀行TTMとの違いも確認します。
「1ドル160円台は何年ぶり?」という問いに、年平均で答えるとこうなります。2026年のドル円は、9月25日までの平均で158.54円。これより円安だった年は1986年が最後で、40年ぶりの水準です。1971年から2026年までのドル円を年ごとに一覧にし、和暦と時代背景、為替介入、物価を反映した実質の円の価値まで並べました。
2026年のドル円年平均は歴代何位?
2026年1月2日〜9月25日のドル円の年平均は158.54円で、1971〜2026年の56年間で17番目の円安です。それより円安の16年はすべて1986年以前で、1987年以降に限れば最も円安な年です(FRED H.10 DEXJPUSの日次185営業日の単純平均)。
2026年のドル円年平均(1月2日〜9月25日、H.10日次185日の平均)。1986年の168.35円以来、40年ぶりの円安水準です。
2026年のドル円年平均は歴代何位?
年平均
ゼロを基準とする共通の線形目盛です。 下の表から一部の項目を抜粋しています。日付・単位・定義・注意点は元の表と本文を確認してください。
| 順位(1987年以降) | 年 | 年平均 | 年中の最も円安(日付) |
|---|---|---|---|
| 1 | 2026年(9/25まで) | 158.54円 | 163.86円(7/29) |
| 2 | 2024年 | 151.46円 | 161.73円(7/10) |
| 3 | 2025年 | 149.57円 | 158.31円(1/8) |
| 4 | 1990年 | 145.00円 | 159.90円(4/17) |
| 5 | 1987年 | 144.60円 | 159.40円(1/5) |
| 6 | 2023年 | 140.50円 | 151.56円(11/13) |
| 7 | 1989年 | 138.07円 | 149.62円(6/15) |
| 参考 | 1986年 | 168.35円 | 202.70円(1/13) |
上位3つが2024〜2026年に集中しています。1990年や1987年は一時的に160円近くまで円安になった年ですが、2024年以降は円安の水準に長くとどまっていることが年平均を押し上げています。
2026年の「1987年以降で最も円安」は確定する? — H.10の年間営業日を約250日とすると、残りは約65日です。残りの平均が約131円より円高にならない限り、2026年の年平均は2024年の151.46円を上回ります(計算:(151.46×250−158.54×185)÷65)。逆に1986年の168.35円を上回るには、残りの平均が約196円以上である必要があります。いずれも条件を式で示したもので、今後のレートの予想ではありません。
ドル円の歴代最高値・最安値はいつ?
H.10の日次データで最も円安だったのは、固定相場の時代の1971年1月13日の358.44円です。変動相場制に移った1973年以降では1975年12月8日の306.84円、最も円高だったのは2011年10月28日の75.72円です。
| 区分 | 日付 | ドル円(H.10) |
|---|---|---|
| 1971年以降で最も円安 | 1971年1月13日 | 358.44円 |
| 1973年以降で最も円安 | 1975年12月8日 | 306.84円 |
| 1987年以降で最も円安 | 2026年7月29日 | 163.86円 |
| 1987〜2025年で最も円安 | 2024年7月10日 | 161.73円 |
| 1995年の最も円高 | 1995年4月19日 | 81.12円 |
| 1971年以降で最も円高 | 2011年10月28日 | 75.72円 |
報道でよく見る「戦後最高値75円台」「1995年の79円台」は、東京市場など別の時間帯・別の統計の値です。日本銀行の統計では、東京市場のドル・円スポットの月中最安値(最も円高)は1995年4月が79.75円、2011年10月が75.52円です。反対に月中最高値(最も円安)は、1992年8月以降のこの系列で2026年7月の163.95円が最も高くなっています。同じ出来事でも、どの市場のどの時刻の値かで数字が変わります。
年別ドル円レート一覧(1971〜2026年)
以下はH.10の日次レートから計算した年平均と、その年で最も円安・最も円高だった日です。数字が大きいほど円安です。2026年は9月25日までの値です。時代の区切りは、財務省・内閣府・日本銀行の資料で確認できた出来事にもとづいています。
1971〜1972年:1ドル=360円の終わりとスミソニアン体制
財務省財務総合政策研究所によると、1949年に始まった1ドル=360円は、1971年8月15日(日本時間16日)のニクソン大統領による金・ドル交換停止で終わりました。日本は8月28日に一時的に変動相場へ移り、12月18日のスミソニアン合意で円は16.88%切り上げられ1ドル=308円になりました(変動幅は上下2.25%)。1971年の年平均347.79円は、8月までの360円の時代、8月28日以降の変動相場、12月の切り上げ後が混ざった値です。
| 年 | 和暦 | 年平均 | 年中の最も円安(日付) | 年中の最も円高(日付) |
|---|---|---|---|---|
| 1971年 | 昭和46年 | 347.79円 | 358.44円(1/13) | 314.96円(12/22) |
| 1972年 | 昭和47年 | 303.12円 | 314.96円(1/4) | 294.12円(6/23) |
1973〜1984年:変動相場制への移行と2度の石油危機
1973年2月14日、円は変動相場制に移行しました(財務総合政策研究所、内閣府 昭和48年度年次経済報告)。財務総合政策研究所の資料は、1975年12月8日の306.85円を変動相場制移行後の円の最安値としており、H.10でも同じ日の306.84円が1973年以降で最も円安です。1978年には177.05円まで円高が進みました。同研究所の資料は、この時期を「変動相場制への移行と2度の石油危機」の章で整理しています。
| 年 | 和暦 | 年平均 | 年中の最も円安(日付) | 年中の最も円高(日付) |
|---|---|---|---|---|
| 1973年 | 昭和48年 | 271.31円 | 302.57円(1/19) | 254.45円(3/14) |
| 1974年 | 昭和49年 | 291.84円 | 305.34円(1/21) | 274.42円(3/28) |
| 1975年 | 昭和50年 | 296.78円 | 306.84円(12/8) | 284.66円(3/4) |
| 1976年 | 昭和51年 | 296.45円 | 306.00円(1/9) | 286.04円(9/9) |
| 1977年 | 昭和52年 | 268.62円 | 292.91円(1/6) | 237.81円(12/14) |
| 1978年 | 昭和53年 | 210.39円 | 242.42円(1/18) | 177.05円(10/30) |
| 1979年 | 昭和54年 | 219.02円 | 250.85円(11/26) | 194.58円(1/2) |
| 1980年 | 昭和55年 | 226.63円 | 261.40円(4/7) | 203.10円(12/30) |
| 1981年 | 昭和56年 | 220.63円 | 246.10円(8/4) | 199.05円(1/5) |
| 1982年 | 昭和57年 | 249.06円 | 277.65円(11/4) | 218.75円(1/4) |
| 1983年 | 昭和58年 | 237.55円 | 247.05円(8/12) | 226.75円(1/10) |
| 1984年 | 昭和59年 | 237.46円 | 251.60円(12/31) | 222.70円(4/11) |
1985〜1994年:プラザ合意後の円高
1985年9月22日、ニューヨークのプラザホテルで開かれたG5でドル以外の主要通貨の上昇が望ましいとする合意(プラザ合意)が結ばれました。財務総合政策研究所によると、ドル円は合意前の238.5円から11月には200円台に、1986年2月には200円を割り込み、7月には150円台に達しました。年平均は1985年の238.47円から1986年には168.35円へ、1年で約70円円高になっています。
| 年 | 和暦 | 年平均 | 年中の最も円安(日付) | 年中の最も円高(日付) |
|---|---|---|---|---|
| 1985年 | 昭和60年 | 238.47円 | 262.80円(2/13) | 200.25円(12/31) |
| 1986年 | 昭和61年 | 168.35円 | 202.70円(1/13) | 152.00円(9/19) |
| 1987年 | 昭和62年 | 144.60円 | 159.40円(1/5) | 121.25円(12/31) |
| 1988年 | 昭和63年 | 128.17円 | 136.52円(8/31) | 121.10円(11/25) |
| 1989年 | 昭和64年・平成元年 | 138.07円 | 149.62円(6/15) | 123.60円(1/3) |
| 1990年 | 平成2年 | 145.00円 | 159.90円(4/17) | 125.05円(10/18) |
| 1991年 | 平成3年 | 134.59円 | 141.90円(6/10) | 124.90円(12/31) |
| 1992年 | 平成4年 | 126.78円 | 134.53円(4/23) | 119.35円(10/2) |
| 1993年 | 平成5年 | 111.08円 | 126.10円(1/15) | 101.10円(8/16) |
| 1994年 | 平成6年 | 102.18円 | 113.10円(1/5) | 96.77円(11/1) |
1995〜2007年:1995年の超円高と、その後の円安
1995年4月19日にH.10で81.12円、東京市場の月中最安値では79.75円(日本銀行)まで円高が進みました。その後は円安に転じ、1998年8月11日には147.14円になっています。財務省は1998年4月と6月に円買い介入を、2003年1月から2004年3月にかけて大規模な円売り介入を実施しました。
| 年 | 和暦 | 年平均 | 年中の最も円安(日付) | 年中の最も円高(日付) |
|---|---|---|---|---|
| 1995年 | 平成7年 | 93.96円 | 104.20円(9/19) | 81.12円(4/19) |
| 1996年 | 平成8年 | 108.78円 | 116.13円(12/27) | 103.92円(1/2) |
| 1997年 | 平成9年 | 121.06円 | 131.08円(12/15) | 111.42円(6/11) |
| 1998年 | 平成10年 | 130.99円 | 147.14円(8/11) | 113.08円(12/31) |
| 1999年 | 平成11年 | 113.73円 | 124.45円(5/19) | 101.53円(12/22) |
| 2000年 | 平成12年 | 107.80円 | 114.62円(12/28) | 101.70円(1/3) |
| 2001年 | 平成13年 | 121.57円 | 131.47円(12/27) | 114.26円(1/3) |
| 2002年 | 平成14年 | 125.22円 | 134.77円(2/8) | 115.71円(7/16) |
| 2003年 | 平成15年 | 115.94円 | 121.42円(3/21) | 106.93円(12/29) |
| 2004年 | 平成16年 | 108.15円 | 114.30円(5/14) | 102.56円(12/3) |
| 2005年 | 平成17年 | 110.11円 | 120.93円(12/7) | 102.26円(1/12) |
| 2006年 | 平成18年 | 116.31円 | 119.81円(10/13) | 110.07円(5/16) |
| 2007年 | 平成19年 | 117.76円 | 124.09円(6/22) | 108.17円(11/23) |
2008〜2012年:金融危機後の円高、75円台へ
2008年から円高が進み、2011年10月28日にH.10で75.72円となりました。この間、財務省は2010年9月15日と、2011年3月18日・8月4日・10月31日〜11月4日に円売り介入を実施しています。2011年と2012年の年平均はどちらも79円台で、1971年以降で最も円高の2年です。
| 年 | 和暦 | 年平均 | 年中の最も円安(日付) | 年中の最も円高(日付) |
|---|---|---|---|---|
| 2008年 | 平成20年 | 103.39円 | 110.48円(8/15) | 87.84円(12/17) |
| 2009年 | 平成21年 | 93.68円 | 100.71円(4/7) | 86.12円(11/30) |
| 2010年 | 平成22年 | 87.78円 | 94.68円(5/3) | 80.48円(10/29) |
| 2011年 | 平成23年 | 79.70円 | 85.26円(4/6) | 75.72円(10/28) |
| 2012年 | 平成24年 | 79.82円 | 86.64円(12/31) | 76.11円(2/1) |
2013〜2021年:アベノミクスと量的・質的金融緩和
日本銀行は2013年4月4日、2%の物価安定目標を2年程度で実現するため、マネタリーベースを2年間で2倍にする量的・質的金融緩和を導入しました。2016年1月29日にはマイナス金利付き量的・質的金融緩和を決めています。年平均は2012年の79.82円から2015年の121.05円へ円安になり、その後は2021年まで100〜120円の範囲で推移しました。
| 年 | 和暦 | 年平均 | 年中の最も円安(日付) | 年中の最も円高(日付) |
|---|---|---|---|---|
| 2013年 | 平成25年 | 97.60円 | 105.25円(12/31) | 86.92円(1/3) |
| 2014年 | 平成26年 | 105.74円 | 121.38円(12/5) | 101.11円(2/3) |
| 2015年 | 平成27年 | 121.05円 | 125.58円(6/5) | 116.78円(1/14) |
| 2016年 | 平成28年 | 108.66円 | 121.06円(2/1) | 100.07円(8/18) |
| 2017年 | 平成29年 | 112.10円 | 117.68円(1/3) | 107.72円(9/8) |
| 2018年 | 平成30年 | 110.40円 | 114.19円(10/3) | 104.83円(3/23) |
| 2019年 | 平成31年・令和元年 | 109.02円 | 112.00円(4/12) | 105.30円(8/9) |
| 2020年 | 令和2年 | 106.78円 | 111.86円(2/20) | 102.52円(3/9) |
| 2021年 | 令和3年 | 109.84円 | 115.34円(11/24) | 102.70円(1/5) |
2022〜2026年:米国の利上げと円安の長期化
米連邦準備制度は2022年3月16日に政策金利の引き上げを決めました。ドル円の年平均は2021年の109.84円から2022年の131.46円へ大きく円安になっています。日本銀行は2024年3月19日にマイナス金利を解除しましたが、年平均は2024年151.46円、2025年149.57円、2026年158.54円と、150円前後の円安が続いています。
| 年 | 和暦 | 年平均 | 年中の最も円安(日付) | 年中の最も円高(日付) |
|---|---|---|---|---|
| 2022年 | 令和4年 | 131.46円 | 149.82円(10/20) | 113.72円(1/21) |
| 2023年 | 令和5年 | 140.50円 | 151.56円(11/13) | 127.85円(1/13) |
| 2024年 | 令和6年 | 151.46円 | 161.73円(7/10) | 140.66円(9/13) |
| 2025年 | 令和7年 | 149.57円 | 158.31円(1/8) | 140.81円(4/21) |
| 2026年(9/25まで) | 令和8年 | 158.54円 | 163.86円(7/29) | 152.64円(2/12) |
円買い介入・円売り介入はいつ、いくら行われた?
財務省が公表している1991年4月以降の記録では、円買い介入は1990年代前半、1997〜1998年、2022年、2024年、2026年に、円売り介入は1990年代から2011年までに行われています(財務省 外国為替平衡操作の実施状況)。主なものは次のとおりです。
| 時期 | 内容 | 金額(財務省) | 同じ年のドル円(H.10) |
|---|---|---|---|
| 1998年4月9・10日、6月17日 | 米ドル売り・円買い | 約3.0兆円 | 最も円安 147.14円(8/11) |
| 2003年1月〜2004年3月 | 米ドル買い・円売り | 約35.3兆円 | 2003年平均 115.94円 |
| 2010年9月15日 | 米ドル買い・円売り | 約2.1兆円 | 2010年平均 87.78円 |
| 2011年3月18日、8月4日、10月31日〜11月4日 | 米ドル買い・円売り | 約14.3兆円 | 最も円高 75.72円(10/28) |
| 2022年9月22日、10月21日・24日 | 米ドル売り・円買い | 約9.2兆円 | 最も円安 149.82円(10/20) |
| 2024年4月29日、5月1日、7月11日・12日 | 米ドル売り・円買い | 約15.3兆円 | 最も円安 161.73円(7/10) |
| 2026年4月30日、5月4日・6日 | 米ドル売り・円買い | 11兆7,349億円 | — |
| 2026年7月30日〜8月26日 | 外国為替平衡操作(月次公表) | 15兆3,993億円 | 最も円安 163.86円(7/29) |
2022年9月22日の円買い介入は、1998年6月17日以来の円買い介入でした(同じ財務省データ)。2026年7月30日〜8月26日の分は月次の合計額のみが公表されており、日別の内訳と売買の内容は四半期ごとの公表で確認できます。その後の8月27日〜9月28日の平衡操作額は0円でした。
実質で見ると、いまの円はどれだけ安い?
物価の違いと貿易相手国全体を反映したBISの実質実効為替レート(2020年=100、低いほど円安)は、2026年7月に65.04で、統計がある1994年1月以降で最も低い値です(FRED RBJPBIS)。2000〜2019年平均の119.02と比べて45.4%低く、最も高かった1995年4月の194.2の約3分の1です。
円の実質実効為替レート、2026年7月の65.04と2000〜2019年平均119.02の比較(BIS、2020年=100、FRED経由)。
| 時点 | 実質実効為替レート | 2000〜2019年平均との差 |
|---|---|---|
| 1994年1月(統計開始) | 164.28 | +38.0% |
| 1995年4月(最高) | 194.20 | +63.2% |
| 2008年12月 | 137.19 | +15.3% |
| 2013年12月 | 96.64 | −18.8% |
| 2015年9月 | 92.52 | −22.3% |
| 2022年10月 | 74.55 | −37.4% |
| 2024年7月 | 68.94 | −42.1% |
| 2025年12月 | 68.46 | −42.5% |
| 2026年7月(最低) | 65.04 | −45.4% |
| 2000〜2019年平均 | 119.02 | — |
名目のドル円では「40年ぶり」、実質実効では「統計開始以来の最低」です。実質実効為替レートは、相手国との物価上昇率の差と、ドル以外の通貨も含めた為替の動きを反映します。ドル円の数字だけでは見えない、円の対外的な購買力の変化を確かめるときに使う指標です。なお、この系列は1994年からのため、1986年以前と実質で比べることはできません。
年平均のドル円レートは何に使える?
自分のお金の損益を、その年の平均レートと比べて確かめるのに使えます。
- 米国株・投資信託の平均取得レートの目安 — 2016年10月から毎月同じ円額で米国株を買った場合の平均購入レートは123.60円でした(S&P500に月3万円を10年積立)。いまのレートがそれより円安なら、株価が同じでも円建ての評価額は増えています。
- 外貨預金の損益分岐 — ドルを買った年の平均レートといまのレートを比べると、為替差益・差損の方向がすぐ分かります(実際には為替手数料の分も考えます)。
- 海外旅行・海外通販の予算 — 1,000ドルの支払いは、2021年の平均(109.84円)なら10万9,840円、2026年の平均(158.54円)なら15万8,540円です。同じ買い物が5年で約4万9,000円高くなっています。
- 輸入コストや家計簿の年比較 — 年ごとの外貨建ての支出は、その年の平均レートで円に換算すると比較しやすくなります。
過去のある金額をいまの価値に置き換えるときは、為替だけでなく物価やマネーストックの基準でも比べられます。
H.10・日銀17時・銀行のTTMは何が違う?
この記事の表は、米連邦準備制度のH.10で、ニューヨーク正午の電信送金の買いレートです。日本銀行が公表する東京市場の17時時点のレートや、銀行が顧客取引に使う公示仲値(TTM)とは、時刻も目的も違います。
| 2026年9月25日 | ドル円 | 内容 |
|---|---|---|
| H.10(FRED DEXJPUS) | 157.18円 | ニューヨーク正午 |
| 日本銀行 東京市場 9時時点 | 158.84円 | 日銀 時系列統計 |
| 日本銀行 東京市場 17時時点 | 158.10円 | 同上 |
| 三菱UFJ銀行 TTM | 158.78円 | TTS 159.78円・TTB 157.78円の中間 |
三菱UFJ銀行の公表相場では、公示仲値(TTM)はTTS(円をドルに替えるときのレート)とTTB(ドルを円に替えるときのレート)の中間で、(TTS+TTB)÷2で計算されます。2026年9月25日の米ドルはTTS 159.78円、TTB 157.78円で、TTMとの差はそれぞれ1円でした。
年平均でも差は出ます。2025年の三菱UFJ銀行の年間平均はTTS 150.71円、TTB 148.71円で、その中間は149.71円です。H.10の2025年平均149.57円とは0.14円の差でした。
この表を使うときの注意 — 年平均はH.10の営業日ごとの値の単純平均で、日中の高値・安値や東京市場の終値ではありません。1971年は1ドル=360円の固定相場の時代を含みます。2026年は9月25日までの途中の値で、年末までに変わります。実質実効為替レートは月次の指数で、ドル円の水準とは直接比べられません。CapsWindowは為替相場の予想を行っていません。
円がどの局面でどれだけ下落したかは円はどの局面で何%下落したかで、1997年・2008年・2022年などを同じ尺度で比べています。
よくある質問
ドル円の年平均が最も円安だったのはいつですか?
変動相場制の時代を含む1971年以降のH.10データでは、1971年の347.79円が最も円安です。1971年8月までは1ドル=360円の固定相場の時代でした。1987年以降に限ると、2026年(9月25日まで)の158.54円が最も円安で、2位は2024年の151.46円、3位は2025年の149.57円です。
円安は何年ぶりですか?
年平均では、2026年の158.54円は1986年(168.35円)以来、40年ぶりの円安水準です。日次では、2026年7月29日の163.86円が1987年以降のどの年の最も円安な日も上回っています。物価を反映したBISの実質実効為替レートでは、2026年7月の65.04が1994年の統計開始以来の最低です。
ドル円の史上最高値(最も円高)はいくらですか?
H.10(ニューヨーク正午)の日次では2011年10月28日の75.72円が最も円高です。日本銀行の東京市場の統計では、2011年10月の月中最安値(最も円高)が75.52円です。1995年4月の東京市場の月中最安値は79.75円でした。
2026年は為替介入がありましたか?
はい。財務省によると、2026年4月30日・5月4日・5月6日に米ドル売り・日本円買いの介入を計11兆7,349億円実施しました。また、7月30日〜8月26日の外国為替平衡操作額を15兆3,993億円と公表しています(日別の内訳は四半期ごとの公表で確認できます)。
この表のレートは銀行の為替レートと同じですか?
同じではありません。この表は米連邦準備制度のH.10で、ニューヨーク正午のレートです。日本銀行の東京市場17時のレートや、銀行の公示仲値(TTM)とは時刻も目的も違います。たとえば2026年9月25日は、H.10が157.18円、日銀の東京市場17時が158.10円、三菱UFJ銀行のTTMが158.78円でした。
出典
- FRED — Japanese Yen to U.S. Dollar Spot Exchange Rate(DEXJPUS、H.10日次) ↗
- Federal Reserve — H.10 Foreign Exchange Rates(データの説明) ↗
- FRED — Real Broad Effective Exchange Rate for Japan(RBJPBIS、BIS、2020=100) ↗
- 日本銀行 — 時系列統計データ検索サイト(外国為替市況:東京市場ドル・円スポット) ↗
- 財務省 — 外国為替平衡操作の実施状況(統計表一覧) ↗
- 財務省財務総合政策研究所 — Financial and Monetary Policy in Japan 1972-1990, Chapter 1-3(変動相場制への移行) ↗
- 財務省財務総合政策研究所 — 同 Chapter 3-3(プラザ合意からルーブル合意へ) ↗
- 内閣府 — 昭和48年度 年次経済報告 ↗
- 日本銀行 — 「量的・質的金融緩和」の導入について(2013年4月4日) ↗
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング — 外国為替相場情報(三菱UFJ銀行公表相場) ↗