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日米の政策金利差はいくら? 日銀1.25%とFRB上限4.00%で−275bp、10月末の会合で見るもの

FRBが2026年9月16日に2023年以来の利上げを行い、誘導目標の上限は4.00%になりました。日銀の政策金利1.25%程度との差は−275ベーシスポイントです。2019年以降の推移、2026年の日銀の決定、物価を引いた実質金利、10月27日〜30日のFOMCと日銀会合の日程を整理します。

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FRBが2026年9月に利上げし、日銀も同じ週に利上げしました。両方が上げると、日米の政策金利差は開くのか縮むのか。ここでは10年国債ではなく、中央銀行が決める短期の政策金利どうしを比べます。

日米の政策金利差は今いくらか

−275ベーシスポイントです。日銀は2026年9月18日の会合で、無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.25%程度で推移するよう促すと決めました(7対2、9月24日実施)。FRBは9月16日に誘導目標を3.75〜4.00%へ0.25ポイント引き上げました(12対0)。FRBの利上げは2023年7月26日以来です(FRED)。

−275bp

日銀の政策金利1.25%程度 − FRBの誘導目標の上限4.00%(2026年10月17日時点、計算)

本稿では差を「日本の政策金利 − FRBのレンジ上限」で統一しています。レンジの中央値3.875%を使うと−262.5ベーシスポイントです(計算)。どちらを使っても、日本の方が2.5ポイント以上低いことは変わりません。

2019年以降、差はどう動いたか

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2019年以降、差はどう動いたか

差(日本 − FRB上限)

  • 2019年末−185bp
  • 2020年3月16日〜2022年3月16日−35bp
  • 2023年7月26日(FRBのピーク)−560bp
  • 2023年末−560bp
  • 2025年末−300bp
  • 2026年10月17日−275bp

ゼロを基準とする共通の線形目盛です。 負の値は左側に伸びます。 下の表から一部の項目を抜粋しています。日付・単位・定義・注意点は元の表と本文を確認してください。

出典 ↓

時点日本FRB上限差(日本 − FRB上限)
2019年末−0.10%1.75%−185bp
2020年3月16日〜2022年3月16日−0.10%0.25%−35bp
2022年末−0.10%4.50%−460bp
2023年7月26日(FRBのピーク)−0.10%5.50%−560bp
2023年末−0.10%5.50%−560bp
2024年末0.25%4.50%−425bp
2025年末0.75%3.75%−300bp
2026年10月17日1.25%4.00%−275bp

日本の値はBISの中央銀行政策金利(月末)、FRBはFREDの誘導目標上限です。差は計算値です。FRBがゼロ金利だった2020〜2022年の−35ベーシスポイントが、2019年以降で最も小さい差でした。

2023年7月の−560ベーシスポイントから今の−275ベーシスポイントまで、差は285ベーシスポイント縮みました。内訳は日銀の利上げ(−0.10%→1.25%)で135、FRBの利下げ(5.50%→4.00%)で150です(計算)。縮小の半分強はFRB側の動きによるものです。

2025年末からの10か月では、日銀が0.50ポイント、FRBが0.25ポイント上げたため、差は−300から−275へ25ベーシスポイント縮みました。

2026年の日銀の決定

会合決定政策金利
1月23日据え置き0.75%
3月19日据え置き0.75%
4月28日据え置き0.75%
6月16日0.25ポイント利上げ(7対1、6月17日実施)1.0%
7月31日据え置き(8対1、1.25%への利上げ提案は否決)1.0%
9月18日0.25ポイント利上げ(7対2、9月24日実施)1.25%

各回の公表文は日本銀行の一覧にあります。2026年は6回の会合で2回の利上げでした。同じ期間、FRBは1月から7月まで据え置き、9月に1回利上げしています。

物価を引いた実質政策金利はどうか

日本はマイナス、米国はわずかにプラスです。ここでの実質政策金利は「政策金利 − 最新の消費者物価上昇率(前年同月比)」という単純な引き算です。

政策金利消費者物価(前年同月比)実質政策金利(計算)
日本1.25%1.9%(2026年8月、総合)−0.65ポイント
米国4.00%(上限)3.7%(2026年9月、総合)+0.30ポイント

日本の物価は総務省統計局の2026年8月分(9月18日公表)、米国は米国労働統計局の9月分(10月14日公表)です。名目では275ベーシスポイントの差が、実質では約95ベーシスポイント(−0.65と+0.30の差、計算)まで縮まります。ただし両国の基準月は1か月ずれており、日本の9月分は本稿執筆時点で未公表です。

10月末の日程と、市場が見ているもの

FOMCは10月27日〜28日、日銀の会合は10月29日〜30日です。FRBの結果は日本時間29日未明に出るため、日銀はFRBの決定を見たうえで30日に結論を出す順番になります。年内はさらにFOMCが12月8日〜9日、日銀が12月17日〜18日にあります。

市場政策金利FRB上限との差次の会合(現地日付)
インドネシア5.75%+175bp10月21日発表
フィリピン5.00%+100bp10月22日
韓国3.00%−100bp10月22日(報道ベース)
タイ1.00%−300bp10月28日
香港4.25%+25bpFOMC後の10月29日に算式で連動
日本1.25%−275bp10月29日〜30日
マレーシア2.75%−125bp11月5日
台湾2.00%−200bp12月17日

差は計算値です。シンガポールは為替レートの政策バンドで金融政策を運営しており政策金利がないため、ベトナムは定例の会合日程がないため、表から外しています。この表の中で、日本より大きくFRBを下回っているのはタイだけです。

FRBの10月利上げについて、CME FedWatchの確率は10月14日に41.5%と報じられ、16日には約17%、15%まで下がりました。数字の違いは取得時刻の違いとみられます。日銀については、IndexBoxが10月16日、ロイターの関係者取材として「多くの当局者が10月会合での据え置きを望んでいる」と伝えました(二次情報で、ロイターの原文は未確認)。いずれも結果を示すものではありません。

結果ごとの差は次のとおりです(算術で、予想ではありません)。

  • FRBが0.25ポイント利上げ、日銀が据え置き:1.25% − 4.25% = −300bp
  • FRBが据え置き、日銀が0.25ポイント利上げ:1.50% − 4.00% = −250bp
  • 両方据え置き、または両方0.25ポイント利上げ:−275bp

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政策金利差は円相場を決めるのか

決めません。金利差は円相場に影響する要因のひとつですが、それだけで方向は決まりません。別稿「日米金利差と円相場」で見たように、2025年6月から2026年7月にかけて日米の2年金利差は314から277ベーシスポイントに縮んだのに、ドル円の月平均は144.48円から162.33円へ円安が進みました。同じ時期には約27.13兆円の円買い介入や4か月連続の貿易赤字もありました。

政策金利差は、円を借りて高金利通貨で運用する取引の「金利の取り分」を示す目安でもあります。その仕組みと巻き戻しの局面は「円キャリートレードとは」にまとめています。

本稿の差は政策金利どうしの比較で、預金金利や住宅ローン金利、国債利回りの差ではありません。2024年3月20日までの日本の値はマイナス金利政策下の短期政策金利(−0.1%)で、現在の無担保コールレートの誘導目標とは仕組みが異なります。実質政策金利は日本が2026年8月、米国が9月の物価を使った単純な引き算です。FedWatchの確率は報道に引用された値で、据え置き確率を直接示した報道は確認できていません。10月27日以降の会合の結果は本稿執筆時点で出ておらず、本稿は投資の判断を勧めるものではありません。

よくある質問

日米の政策金利差は今いくらですか。

2026年10月17日時点で−275ベーシスポイント(−2.75ポイント)です。日銀の誘導目標1.25%程度から、FRBの誘導目標レンジ3.75〜4.00%の上限4.00%を引いた値です。レンジの中央値3.875%で計算すると−262.5ベーシスポイントになります。

日米の政策金利差は今が最も小さいのですか。

いいえ。FRBの上限が0.25%だった2020年3月から2022年3月は、日本の−0.1%との差が−35ベーシスポイントでした(計算)。2019年以降で最も開いたのは、FRBが5.25〜5.50%に達した2023年7月26日から日銀がマイナス金利を解除した2024年3月までの−560ベーシスポイントです。

10月末の会合で差はどう変わりますか。

結果は未定です。算術的には、FRBが0.25ポイント利上げして日銀が据え置けば−300ベーシスポイント、FRBが据え置いて日銀が0.25ポイント利上げすれば−250ベーシスポイント、両方据え置きか両方利上げなら−275ベーシスポイントのままです。CME FedWatchの10月利上げ確率は、報道ベースで10月14日の41.5%から16日には15〜17%程度に下がりました。

金利差が縮めば円高になりますか。

そう決まってはいません。2025年6月から2026年7月にかけて日米の2年金利差は314から277ベーシスポイントに縮みましたが、ドル円の月平均は144.48円から162.33円へ円安が進みました。為替介入や貿易赤字など、金利差以外の要因も同時に動いていました。

出典

  1. 日本銀行 当面の金融政策運営について(2026年9月18日) ↗
  2. 日本銀行 Statements on Monetary Policy 2026(決定の一覧) ↗
  3. 日本銀行 金融政策決定会合の開催予定 ↗
  4. Federal Reserve — FOMC statement(2026年9月16日) ↗
  5. Federal Reserve — FOMC開催日程 ↗
  6. FRED — Federal Funds Target Range Upper Limit(DFEDTARU) ↗
  7. BIS — Central bank policy rates(WS_CBPOL、日本の月末値) ↗
  8. 総務省統計局 消費者物価指数 全国 最新の月次結果 ↗
  9. 米国労働統計局 Consumer Price Index(2026年9月) ↗
  10. Yahoo Finance(24/7 Wall St.)— CME FedWatch 10月14日の利上げ確率 ↗
  11. Cointelegraph — 10月16日の利上げ確率 ↗
  12. Investing.com — 10月16日の利上げ確率 ↗

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